バイオリンを弾く時にかなり重要な要素として重要なのが姿勢になります。
バイオリンを弾いている方をみればわかるのですが、誰がどうみても人間の構造的に不自然な姿勢をとっています。
このように不自然な姿勢だからこそ、自然にできる必要があるのです。そのためにはしっかりとした立ち方が重要になります。
立ち方として、
まずは両足を肩幅くらいに広げます。
その後背筋を伸ばします。
頭のてっぺんに糸がついていて、頭が天井に引っ張られるような姿勢をとります。
左足の方にやや6割くらい、右足に4割くらいの体重をのせます。
目の前に大木があるかのような立ち方をします。
そして目線は何キロも先の景色を見るように、まっすぐみます。
これが立ち方になります。
今までとはちょっと変わった姿勢のため、少し疲れるかもしれませんが、このように1度試してみてください。だんだんこの姿勢になれていきましょう。
バイオリンで一般的には難所のうちの1つ、弦の押さえ方です。
しかし難所と思う必要はありません。難所と思わないようにご説明させていただきます。
そもそもバイオリンの弦をおさえる時は、左手になります。
左利きの方でも左で押さえます。
そして指番号というものがついています。
人差し指は「1」
中指は「2」
薬指は「3」
小指は「4」です
親指は?…
番号なしです!バイオリンの弦をおさえる時に、直接的に親指は使いません。
ですが、チェロは使いますよー(^-^)
そしてここからは指番号でご説明させていただきたいと思います。
バイオリンの弦をおさえる時は親指と「1」の指が基本になります。
親指と「1」の指が輪っかを作るようにします。
この状態で楽器を構えます。そして「1」の指を押した時に、「4」の指も押せるような指にします。
あとは「2」「3」の指は、「1」と「4」の間で押します。
弦をおさえる時に重要なのが、構えた時に、自分の爪が自分に見えるようにします。
見えないように指の側面で弦をおさえてしまうと、いけません。
なぜならビブラートは指の腹でかけます。
指の側面で押さえる習慣をしていると、ビブラートがうまくかからないですし、音の表現もほとんどできません。
ですので、爪が自分の方に見えるように押さえて下さい。
バイオリンの弓を構える時どうやるの?とバイオリンをはじめた人ならそう思うはずです。
そうです。
なんか今までの考え方とは大きく違って、変な持ち方です。
同じような太さのものというと、箸、指示棒、指揮棒などがあります。
しかしバイオリンの弓の持ち方はそのどれにもあてはまりません。
そもそも何故バイオリンはバイオリン独特の弓の持ち方をするのでしょうか?
「バイオリンを弾くのに最も適した形!」
そういいきれます。
例えばバイオリンの弓をギュッと手で握って弾いたらどうでしょう?
汚い音がでますし、そもそも弓元でガリっといってしまいます。
このようにバイオリン用の持ち方とは、バイオリンで1番良い音を出すために必要なフォームなのです。
ここでは弓のフォームをお伝えしていきたいと思います。
『弓の持ち方』
①そもそも弓は右手で持ちます(左利きの方でも右手で持ちます)
②弓の毛を張ります。弓元の先にある、クルクルと回せれるところを回すと、弓の毛がどんどん張ってきます。
弓の毛と、弓の木の部分との間が1cm未満(7-9mm程度:木の太さと同じくらい)に弓を張ります。
③弓を机において、中指と親指でしっかり持ちます。弓のゴムの部分を持ちます。注意点として、卵をつぶさないようなイメージです。
④小指は弓の上に
⑤薬指は弓のポッチ(模様)のところに
⑥人指し指と中指は指一本分くらいあける
⑦以上の状態を保って、弦に弓をおきます。
これが正しい弓の持ち方になります。微妙に先生によっては教え方が違ってきますが、基本はこれでよいと思われます。まずはこれで覚えて、上達してきたら応用した持ち方をしてみましょう。
ここではバイオリンのチューニングの仕方についてお伝えしたいと思います。
✔そもそもチューニングって何?
✔チューニングって難しくない?
✔チューニングって必要あるの?
✔チューニングってどうやるの?
このような疑問におこたえ致します。
そもそもチューニングって何?って思うことはありませんでしょうか?私はバイオリンをはじめてやった時、そう思いました。
だってピアノって、音ならしたら音が出るじゃんって…
それではお伝えしたいと思います。
【チューニングとは?】
そもそも意味は「調律」とか「同調」というような意味になります。
ラジオも周波数があり、それを調整しますね。
音楽も周波数というのがあり、基本「A(ラの音)」に合わせます。そして
この周波数というのは目に見えません
そこでわかりやすいようにしたのが、
「チューナー」と呼ばれる機械です。
この機械を使うことで、正しい周波数(音程)を測定することができます。
全ての楽器はこの「A(ラの音)」に合わせる必要があります。
このAの音というのは、いろいろな周波数がありますが、現在では442Hzが主流になっています。
440Hzでもやりますが、海外などは442Hzで調律をしていることが多いです。
このHzの数字が大きければ大きいほど、高い音になります。
数字が小さければ小さい程、低い音になります。
ここからはチューナーの使い方です。
チューナーにもいろいろな種類がありますが、私はこれを使っています。
場合によっては音叉(オンサ)というものを使っております。
①チューナーでまず442Hzのサウンドに音を合わせてその音を鳴らします。
②この音に合わせてA線(第2線)をペグを回しながらAの音と一緒の音を出すようにします。
③同じAの音が出るようになったら、D線とA線を同時にならし5度(DとAの関係)になるようにします。
④Dの音が決まったら、チューナーで音程を確認し、そしてD線とG線でまた同じような作業をします(音はレとソの関係です)
⑤最後にA線とE線(第1線)を揃えます。その際E線はとても切れやすいので、アジャスターを使用してください(音はラとミの関係です)
これがアジャスターです。
チューニングは大変だと思いますが、最初からチューナーの目盛をみることはお勧めしません。
最初のAの音だけ合わせたら、自分の耳できいて、何度もチューニングを練習していきましょう。
チューニングが上手にできる人は、上手な方と評価されることが多いです。
チューニングの達人になってみましょう(^-^)
バイオリンを演奏する時、メトロノームという言葉をお聞きしたことがあるのではないでしょうか?
メトロノーム?何かの鉄道の名前?
と昔の自分はそう思っていました。
この10年以上のバイオリン経験のおだQが、圧倒的にバイオリンが上達するメトロノームの使い方をお伝えします。
メトロノームの使い方で重要なのは3つだけ
①目盛を数字に合わせる
②ねじを巻く
③メトロノームをみる
です。
順に解説していきたいと思います。
①目盛を数字に合わせる
そもそもメトロノームとはこのようなものです。
テンポをキープする道具で、カチカチという音がします。
とても音楽にとってテンポは非常に重要です。
よく音楽の相性が合わないというのは、結構な率でテンポ感が奏者どうしで違ったりする場合があります。
つまりテンポをキープして演奏できるというのは、凄く重要で、まるで川の流れのようでうす。
テンポをかってにあげたり、下げたりすると川が氾濫しているような感じになりませんか?
それでは音楽とはいえません。
そしてメトロノームに数字が書いてあります。
例えば「60」という数字がありますが、これは1分間に60回音を鳴らしてくださいという意味になります。
もう1つ例を上げると「120」という目盛に数字を当てると、1分間に120音をカチカチするという意味です。つまり1秒に2回音がなるんですね。
最初のボーイング練習に関しては、テンポ「60-72」くらいがいいと思います。
あまり速すぎても難しいですし、あまり遅すぎても難しいです。
初心者で効果的に練習するには、このくらいのテンポで4拍でボーイングを返すとよいと思われます。
②ねじをまく
メトロノームはねじをまかないと動きません。ねじをまくとカチカチという音がします。
この部分です。
カチカチという音がなくなったら、それはねじが切れた証拠ですので、また巻き直してください。
終了するときは、目盛を1番速いのにして、ねじを巻ききってください。そうしないとねじが伸びてしまって、今後故障の原因になりますので。
別件ですが、最近だと携帯のアプリにメトロノームの機能がついているものもあります。
個人的にはそれでもいいのですが、このようにねじまきのメトロノームだといいことがあります。それは次に説明したいと思います。
③メトロノームをみる
なぜ携帯のアプリのようなメトロノームではなく、このような原始的なメトロノームがいいのか?
答えは簡単です!
カチカチと原始的なメトロノームは音を出す時、見ることができます。たとえ音が聞こえなくても、みることによって、テンポ感はキープできます。
またオーケストラで演奏するときは、常に指揮者の動きをみなければなりません。
つまりメトロノームをみて練習するということを普段からしておけば、オーケストラで目の前に指揮者がたっているような感じになるのです。
残念ながら指揮者は音を出してくれません。また指揮者はテンポをつくるだけでなく、表現も指揮で表します。
つまり「みる」という訓練が必要になるため、原始的なメトロノームを使用することをお勧めします。
最後にバイオリンをはじめてメトロノームを使用しないと、はっきりいって、テンポ感がない、走り屋になります。
イニシャルDだったらいいのですが、音楽において走り屋は禁物です。
はじめのうちだから正しいテンポ感を身につけて、どの方とでもすぐに対応できるようなバイオリニストになりましょう(^-^)
「ボーイング」という言葉をバイオリンをやる際にはきいたことありますでしょうか?
「ボーイング?」飛行機?
みたいに自分は思っていました。
バイオリンでのボーイングとはバイオリンやチェロなどの擦弦楽器における弓の扱い方で運弓法ともいいます。
簡単にいいますと、弦と弓をこすって音を出すということです。
そしてこのボーイングこそが右手において最も重要です。
なぜなら、このボーイングがきれいな音でだせなければ、音階練習もできません。雑音になるか、きれいな音がでるかは、このボーイングが左右しているのです。
つまりバイオリン上達において、ボーイングの上達は必須です。
ここでは圧倒的にボーイングが上達する方法をお伝えしていきたいと思います。
【ボーイング練習方法】
①メトロノームを使って、開放弦[何も押さえていない弦のこと。G線(ソの音)、D線(レの音)、A(ラの音)、E(ミの音)]を練習しまくる。
まずはチューニングをしっかりしましょう。
メトロノームを使用する際は、同じ弦を4拍、3拍、2拍、1拍で全弓(弓元から弓先まで使うこと)を使って練習しましょう。
②ボーイングする時の注意点
■アタック(音を鳴らす時、アクセントをつけること)をつけずに、強弱をつけずに弾きましょう。
■速度は一定にしましょう
■弓を返す時アタックをつけないようにしましょう。
■力をぬいて1番大きな音で弾きましょう!
■サウンディングポイント(音が最もなるところ)をみつけましょう(駒から指板に向かって1~5cm程度のところ)
③弓元、弓中、弓先の手の動き
弓元はこのような手の形になります。
小指の方に重心がのります。人差し指にはあまり重心が行かないように。
弦にもたれかかるように力を抜いて弾きます!
弓中
弓中が1番弾きやすいと思いますが、まずこれはいいでしょう!
最後に弓先です。
「弓先1」
「弓先2」
弓先での上の写真は少し手首が突っ張っています。
下の写真は手首に余裕があります。
「弓先1」での上の写真は少し手首が突っ張っています。
「弓先2」の写真は手首に余裕があります。
「弓先1」の写真のように手首が突っ張ってしまうと、あそびがないために、弓先でのコントロールができません。
ですので、「弓先2」の写真のように、弓先を弾く場合は手首に余裕があるようにしましょう。
あそびの部分をぜひつけて下さい(^-^)
バイオリンを弾くためには、ポジション移動ということができないといけません。
なんですか?ポジション移動って…
弦の上に指をおいて、ギュイーンと滑らすことです。
う~ん?よくわかったようなわからないような…
そもそもバイオリンは、ギターのようにフレットというものがありません。
ここをおさえればこの音がでるというわけではなく、自分の耳で聞いて、音程を作っていく必要があります。
フレットがないけど、あてずっぽうに音程を当てればいいのでは?…
と思うかもしれませんが、音楽において音程をはずすことはかなり致命的です。たった数セントの違いが、不協和音をかなでるのです。
そこで音程をよくする手法で、いわゆる音程をとりやすい型というものをつくります。
バイオリンの指板をいくつか小分けして、それぞれ1stポジション、3ndポジション、5 thポジション、7thポジション…というようにエリアごとで考えていきます。
音程をとりやすい型というのが、ポジションというもので、基準となるポジションのところに指をもってくるのがポジション移動といいます。
【1stポジション】
【3ndポジション】
【5 thポジション】
【7thポジション】
このようにポジションが上がれば上がるほど、手の形は自分の顔よりになり、高音が出るようになります。
ここではポジション移動の詳しいやり方をお伝えしたいと思います。
まずはこの図を見て下さい。
ポジション移動とは1stポジションで「3」の指(薬指)で押さえているところに、「1」の指(人差し指)を持ってくることです。
左をおさえる時の全ての基準は、「1」の指(人差し指)になります。
「1」の指をおさえる時に、もう音程は決まっているといえます。
音程が悪いのは
「手の形」が全ての原因です。
「1」の指をおさえた時に、すでに「4」の指がしっかりとおさえれる「手の形」にする必要があります。
「1」の指をおさえた時は、常に「4」の指を意識しましょう。
それでは具体的なポジションの練習の仕方です。
【ポジション移動の練習】
①1stポジションで「H」「Cis」「D」を順番に弾きます。
メトロノームで2拍でゆっくりとそれぞれの音を返していきます。
②「3」の指で「D」を弾いたら、そこに「1」の指を弦の上に滑らすようにもってきます。
「D」のところに「1」の指を置いた状態が3rdポジションです。
ポジションを上げる時の注意点として
■左肩に力をいれない(親指も力をいれない)
■なめらかに
■指を弦からはずさない
■音と音が途切れない
■音が一定の強さと大きさで
③続けるとこうです。
「H」「Cis」「D」「D(ここで3rdポジション)」です。その後は、「D」「E」「Fis」「G」を弾きましょう。
④今度は下がってきます。
「G」「Fis」「E」「D」と3rdポジションで弾いたら、「1」の指で「H」を瞬間的にならし、「3」の指で「D」をとり、「Cis」「H」と引き続いて弾きます。
ポジションを下げる時の注意点として、
■左肩に力をいれない(親指も力をいれない)
■なめらかに
■指を弦からはずさない
■音と音が途切れない
■音が一定の強さと大きさで
⑤他のポジションも練習しますが、まずは3rdポジションを!
できるようになったら、5th、7thポジションも挑戦してみましょう。
上がりと一緒ですが、個人的には下りの方がはるかに難しいと思われます。
慣れてくるとどちらも難易度は一緒です。
このような練習をひたすら繰り返しましょう!
メトロノームを使って練習することをお勧めします。